サイトアイコン CAD日記

UCS

AutoCADのユーザー座標系のことを、UCSと呼びます。

非ユーザー座標系=ワールド座標系で、WCSと呼びます。

なんとなくわかっていたつもりでしたが、いやはや奥の深い世界です。

踏み出したら抜けられない樹海に迷い込んだような感じです。

UCS:User Coordinate Systems

WCS:World Coordinate Systems

線や円のような平面図形は、突き出し方向という3次元ベクトルを持ちます。

WCSの場合、0,0,1で固定です。Z方向にのみ値があるので、XY平面に属するということになります。0,0,-1の場合、同様にXY平面に属するのですが、Z方向が逆になるので、結果としてX座標が反転します。X座標が反転するということは、Y軸を基準に鏡像移動されるということで、裏返しになります。

上記は、DWGなどのデータを解析するときに役立つ情報で、AutoCADの操作上は何の役にもたちません。また、UCSに関してのほんの一部の特性について述べたものです。

某ツールのデータ調査で、このUCSが使われた図面が届きました。何らかの意図があって、UCSが使われている状況ではなく、テンプレートとして使われた図面から派生した結果、代々UCSが引き継がれてしまったようです。UCSが原因だということは、ほどなくして判明しました。UCSのままではまずいので、WCS化しなければいけないということになりました。

あれこれ試行錯誤した結果、一時はあきらめました。対応は困難、という結論を胸に担当者に電話をいれて、納得してもらったのですが、あきらめきれずにぐずぐずと調べていたら、フっと解決策を発見しました。

UCS全般に対する完璧な解決策ではありませんでしたが、そのケースの場合には有効な解決策になりました。よかったよかった。

それにしても気になるのは、UCSの全貌です。いつかその謎を解明すべく、きっちりと調査してみたいのですが...。迷い込むと抜け出せない世界に踏み込む勇気と決断と根気が必要です。

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