SXFのレイヤは非常にシンプルだ。
名称(最大256バイト)、表示or非表示。
最大で256個のレイヤを保持することが可能。
以上である。
AutoCADの場合。
SXFが保持している情報プラス、
フリーズ、ロック、色、線種、線の太さ、印刷スタイル、印刷するかどうか、説明。
多彩な情報を持っている。
多ければいいというものでもないが、SXFはシンプルすぎるか。
また、AutoCADではレイヤと呼ばずに、画層と呼ぶ。
なかなか味のある命名で、意味的なものを考えるととてもよいが、
画層という単語は一般性がなく、少々違和感を感じる。
英語のレイヤを無理に日本語化した感じ。
さて、SXFのレイヤにおいて、決定的に不足している情報がある。
AutoCADで言うところの「現在の画層」だ。
他CADで言うところの、マスタ、アクティブ、カレント、書き込み。
要は、図形が追加される対象のレイヤ。
どんなCADでも、この考え方はあるだろう。
SXFに現在の画層がないことによる弊害がある。
●あるCADがSXFを読み込んだ場合
非表示のレイヤが表示されるかもしれない。
そのCADでは、アクティブなレイヤをどこかに設定しなければならない。
最も単純に考えれば、一番最初に現れるレイヤをアクティブにする。
一番最初に現れるレイヤが非表示だった場合、そこがアクティブになり
表示されてしまう。
少し気がきいていれば、「最初に現れる表示レイヤ」をアクティブにする。
これで大抵の場合にうまくいく。
では、SXF上で全てのレイヤが非表示だったらどうなるか。
妥当な線としては、最初のレイヤをアクティブにする。
結果、非表示のレイヤが表示されることになる。
●あるCADがSXFに書き出した場合
表示されているレイヤが非表示になるかもしれない。
そのCADには、アクティブだけれども非表示という状態がある。
アクティブでないときの表示/非表示を保持するということ。
アクティブという状態は、画面に表示されている状態だが、
設定状態としては、非表示。
さて、SXFに書き出すときに表示にするだろうか非表示にするだろうか。
判断がわかれるところだ。
アクティブという考え方は、SXFにはない、そのCAD固有のものなので、
非表示を優先するかもしれない。
いや、そのCADで実際に表示されているのだから、
表示で書き出すべきか。
悩ましい。
はやい話、SXFにアクティブという状態が保持できればいいのだけどね。
いずれ実現するだろうか。