サイトアイコン CAD日記

AutoCAD2010リリース

2009年3月19日、AutoCAD2010を出荷開始。
3年ぶりのデータ構造変更。
2010形式で保存したDWGファイルは、AutoCAD2009以前や
その他CADで開くことができない。
オートデスクのサイトで、AutoCAD2010に関する詳細情報を確認。
データ構造的な新機能は以下3つだと思われる。
1.パラメトリック(幾何拘束、寸法拘束)
2.ダイナミックブロックに拘束機能追加
3.PDFアンダーレイ
1と2は似たようなものなので、拘束とPDF、この2つに絞られる。
拘束とPDF、とりたてて新しいものではないのではなく、おもしろみがない。
マルチ何とかというオブジェクトが増えたらおもしろいなと思っていたが、
そんなものはなかった。
マルチテキスト、マルチライン、マルチ引出線に続く何かがね。
2次元CADとしては、もうネタ切れというところか。
AutoCAD2010形式DWGの内部コードは、AC1024。
テキストエディタで開いて、先頭の6バイトが「AC1024」となっていたら、
2010形式と言うことになる。
まだ実物を見た事はないが、そのうち出回り始めるだろう。
そして、開けないトラブルが発生する。
AutoCAD2010で何も考えずに図面を保存すれば、2010形式になり、
AutoCAD2010以外で開こうとすれば、開けないわけだから。
保存時に2007形式にしておけば問題がないことに気付き、
2010形式の流通はいったん少なくなる。
Autodesk製以外のCADが、AutoCAD2010形式のDWGに
対応できるのは、早くても半年後の2009年10月となる。
ODAのDWGdirectが対応するのに、だいたい半年ぐらいの
時間を要するからだ。
DWGdirectをCADに実装するのに若干の時間を要するため、
もう少し時間が必要かもしれない。
結果、年内は無理と考えておいたほうがいいだろう。
ただし、実際に2010形式のデータが広く流通し始めるのは、
次のAutoCADつまり2011が出る頃ぐらいになるので、
需要と供給の関係から言って、しばらくは対応する必要はない。
100年に一度の不況。
苦しい国内CADメーカー。
毎年着実にリリースされるAutoCAD。
AutoCADによる市場支配は、一層強まるだろう。
最後に恒例の一言を。
オートデスクさん、まだ2009年(しかも3月だから2008年度でもある)なのに、
2010なんて製品を出されると、大変混乱します。
今何年だか、わからなくなってしまいますよ。

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