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CALS

Commerce At Light Speed、超速い商談、と訳してみました。ようするに「コンピュータを利用して、商的なやりとりを合理化しましょう」ということです。

 CALSは、けっこう昔から唱えられてきたキーワードです。当初はかなり注目を浴びたようですが、その適用範囲の広さや、当たり前のこととして浸透してきたことで、近頃は聞かない言葉になりました。

 冒頭の英語は、CALSの一番新しい解釈です。時代によって、変わってきています。「Computer Aided Logistics Support」→「Computer Aided Acquisition and Logistics Support」→「Continuous Acquisition and Life-cycle Support」→「Commerce At Light Speed」

 一番わかりやすい例を挙げると、紙でやりとりしていたのを電子化したデータを使って効率化しましょう、ということです。図面を紙に打ち出して紙で提出するのではなくて、CAD図面ファイルとして電子媒体で提出する、ということです。

 これが電子納品です。そして、CAD図面ファイルはSXFに決まりました。CADデータ交換における事実上の標準であるDXFやDWGではなくて、SXFが採用されたのです。ていうか、SXFという規格は、CALSや電子納品のために、一からつくられた規格なのです。この流れが決まったとき、そんな無茶なと思ったものです。すでに市場にはDWGというデータ形式があるんだから、わざわざ新しいフォーマットをつくらなくてもいいのでは、と思ったわけです。とてつもない労力がかかって、到底無理だろうという感じです。

 結果は、そこそこのものが出来ました。国土交通省が中心となって行われたCALS/ECアクションプログラムによって、CADベンダーやユーザーを巻き込み、膨大な人的資源が投資され、よい結果を生んでいるようです。国が絡むと、話は早いです。1CADベンダーの1開発者には、想像できない展開でした。まさに光速(Light Speed)です。

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