サイトアイコン CAD日記

LEADERという罠

AutoCADのLEADER(引き出し線)の話。

悪名高いのよ、こいつが。

今日はこいつに、はめられたね。

寸法スタイルを持ってるくせに匿名ブロックを持ってない。

中途半端な寸法線という位置付けになってるせいかバグが多いね。

MTEXTやINSERTとリンクしていて、そのデータ保持方法が特殊。

注釈として文字が書けるのはいいとして、ブロックや幾何公差なんちゅう

ものも書けちまうのは、オーバースペックだと思う。

さらには、引き出し部分を連続線で書くだけでなく、スプラインで

くにゃくにゃした形状にすることもできちまう。

仕様が広いことはいいことだと思うけど、要求としてはそこまでのものは

「ない」あるいは「非常に少ない」と思うね。

今回のケースでは、ブロックに含まれるLEADERが曲者だった。

LEADERとリンクされているMTEXTの扱いが、ブロック内にある場合、

ちょい特殊だったわけだ。

ブロック分解して得られるエンティティ列内に、妙な変形がかかった

MTEXTが現れて、これが余計だった。

これをうまいこと避けるようなコードを書いたわけだけど、やっかいだったね。

このへんの仕組みを理解するのに、けっこう時間を要してしまった。

またLEADERの問題かい、とうんざりしたよ。

かったるい作業だったけど、解決しただけに軽い満足感もあるけどね。

R13の時代に増えたエンティティに碌なものはないね。

引き出し線、マルチテキスト、マルチライン、幾何公差...

マルチラインなんて、使ってる人いるのかね。

データ調査してて、マルチラインに出会ったことは全くないよ。

凝りに凝ったデータ構造で、開発者の苦労はわかるけど、

ユーザーに使われなかったら、意味ないもんね。

AutoCADは自分のところの技術だからちゃんと扱うのは当たり前として、

他CADがどれだけこれらのエンティティを正しく解釈しているか、

ってことを考えると、データ交換時の大いなる罠ですな。

不満ぽいことばかり言ってしまったけど、

自分としてはこんな状況を楽しんでいたりもするわけだ。

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