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ある個人商店がキャッシュレス決済を導入することでどれだけ売り上げが増えるかを知りたい(3)

シリーズは3部作とするので今回が最終回。来週、その個人商店の店主と飲みに行くことになっていて、そこで語るべきことのベースになることは、これで書ききれるだろう。PayPayを含めたコード決済事業者の戦いと、旧勢力であるクレジットカード会社、銀行の攻勢について書く。

まさに消耗戦だ。PayPay、LINE Pay、d払い、楽天ペイが主要4社と言われている。20%ポイント還元を定期的に繰り返していて、シェア奪い合いをしている。ただの仲介業者であるコード決済会社が、価格の20%もユーザーに還元したら大赤字だ。でもそのくらいやらないと生き残っていけないのがこの業界。ユーザーは二極化している。30%は使い倒す派で、多くのコード決済を登録して日々使ってトクをしたいと思っている。おいらはもちろんこっち派。残り70%は無関心で、コード決済なんてメンドクセーと考えている。現金至上主義だったり、情弱だったりもする。

PayPayなどがコード決済をはじめたのが去年で、この1年くらいでずいぶんと広まってきた。旧勢力であるクレジットカード会社はそのあいだ静観していたが、ここ最近で巻き返しを図ってきている。JCBカードをQuickPayに登録して使えば20%OFFという強烈なキャンペーンが、この12月中旬まで行われている。上限5万円だから1万円しかトクできないけど、それでもけっこう大きな金額だ。JCBカードなんて誰でも持っているが大抵のカードはキャンペーン外。純粋なJCBカードと極一部の提携会社から発行されたものだけ。おいらが持っていたJCBカードは全部アウトだったので、先週新たに新規発行の申し込みをした。JCB CARD Wが一番おトクだったんだけど、年齢制限があって39歳までじゃないと申し込めない。アラフィフはアウト!JCB一般カードで年会費1250円で初年度は無料。おそらくその初年度だけ使って解約することになるだろう。

銀行勢力も同様、巻き返しを図っている。みずほのデビッドカードをバーチャルにスマホに取り込んでQuickPayで使えば20%還元。おいらは3か月ほど前に使いはじめて、すでに6万円ほど使ってしまったので上限の5万円をこえたためうまみがなくなった。デビッドカードは銀行口座からダイレクトに引き落とされる仕組み。出始めのころはなかなかイケてると思ったが、クレカでいいじゃんという流れで長く埋もれていた。長年のみずほ銀行ユーザーで株主でもあるので、ちょいと注目したけど、コード決済とクレジットカードにはかなわないんじゃないかと見た。低迷しているみずほ銀行の株価がそれを表している。高配当だから持っているだけで、株価の低さには辟易としている。

キャッシュレス決済元年の2019年はもうじき終わる。来年2020年は、東京でオリンピックをやることもあって、海外から大量の外国人が来て大いに盛り上がるはず。キャッシュレス決済で世界的に大きく出遅れている日本が巻き返す大きなチャンス。コード決済会社、クレジットカード会社、銀行勢力での消耗戦は来年1年ずっと続く。銀行は早い段階で撤退しそう。本業じゃないからあんまこだわりないからね。コード決済会社は、体力がある大手が2~3社が小さいところを吸収合併して集約されていくだろう。PayPay擁するソフトバンクがLINE社を買収するなんてことが来年あるかもしれない。そんなことになったら1強になって競争にならないのでよろしくない。上で挙げた4社が切磋琢磨して戦いが続くだろう。クレジット会社はJCBだけでなく、アメックス・ダイナース・VISA・MASTERも参入してくるはず。資金力があるだけに、厳しく長い戦いが続くだろう。そうやって、戦いが続いていく限りユーザーはうまみを享受できるってもんだ!

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