サイトアイコン CAD日記

2008オブジェクト

AutoCAD2008を本格的に触れるようになったので、

2008オブジェクトの調査を開始した。

結論から言っておこう。

よく理解できない。

奥が深く、不明な点が多い。

1.異尺度オブジェクト

 図面に注釈を記入するためによく使用されるオブジェクトに対して持つ情報。

 文字、寸法 、ハッチング、幾何公差、マルチ引出線、ブロック、属性が対象。

 注釈と利用するオブジェクトに対して、ビューポート尺度とは異なる尺度を

 与えることを可能にするもの、と理解した。

 内部的には、「*U」で始まる匿名ブロックや、「0 @ 1」というようなレイヤが作成される。

 かなり無理して実現している機能だと思われる。

 下位のAutoCADとの互換性をあまり考えていないデータ構造だ。

 オプションの保存のところには、「異尺度対応オブジェクトの表示の正確性を

 保持して保存する」という項目があった。デフォルトはチェックON。

 ヘルプを読んでみたが、よくわからなかった。

 AutoCADの難解さを増幅させる機能だ。 

2.マルチ引出線

 1つの注記に対して、複数の引き出し線を書くことができる。

 複数のマルチ引出線をグループができたり、位置あわせができたり...。

 マルチ引出線スタイルというものまである。

 文字スタイルや寸法スタイルの仲間であろう。

 内部的にはプロキシ図形だった。

 AutoCADにおいて、外部ソフトが独自の定義を行える図形、

 それがプロキシ図形なわけだが、近頃はAutoCAD自体が利用している

 ケースが増えてきた。

3.マルチテキストの段組み

 ワープロソフトを強く意識した機能だ。

 CADの文字は扱いにくい(ワープロと比較して)という定説を

 マルチテキストによって、どんどん覆している。

 段組みの種類としては、3種類ある。

 ダイナミック段組み、段数指定、段組みなし。

 詳細はよくわかっていない。

 内部的には、段組みの数分のマルチテキストが存在する。

 それらを何らかの形で紐付けしているのだろうが、まだよくわかっていない。

 おそらくオブジェクトセクションにあらわれる、専用のグループ化情報でも

 あるのだろう。

以上3つのポイントを挙げてみたが、ほんの一部に過ぎない。

毎年リリースされるAutoCAD。

実際の年号+1の名前をバージョン表示として利用するAutoCAD。

年間約8万円(LTは約4万円)払うと、常に最新をバージョンを使うことができる。

サブスクリプションの最大のメリットは、最新バージョンを使うことができる

という点が一番大きいので、その権利をユーザーに使わせるには、

毎年バージョンアップすることが約束されていなければならない。

例年、これでもかという機能強化をおこなっている。

今回の2008はデータ構造の変更がないと聞いていたので、

データが絡むような機能強化はないと踏んでいたが、甘かった。

データ構造が絡む、多くの機能強化が行われた。

1つずつ、紐解いていきたい。

モバイルバージョンを終了