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AutoCADのエンティティ一覧

ObjectARXをはじめてみようと思い立ち、AutoCADのエンティティの一覧を作ってみる気になった。エンティティ(Entity)ってなんぞやということでは実在物、実態、本体。DXFにEntityセクションというのがあるからおいらは知ってたが、日本人にはなじみのない英語だ。AcDbEntityというのがエンティティの基底クラスであり、この派生クラスとして線や文字がある。ObjectARX: Reference GuideのAdDbEntityをたどってみればわかること。以下でリストアップしつつ、説明してみよう。字下げしているところは、上のクラスの派生クラスを意味している。

クラス名説明
AcDb3dSolid3Dソリッド、つまり3次元オブジェクト。ACISモデルとも呼ばれており、古くからあるモデリングカーネルの一つ。
AcDbBlockBeginブロック定義の始まり。過去からの名残で残っているようなもので、あんまり意味なし。
AcDbBlockEndブロック定義の終わり。上記と同様。
AcDbBlockReferenceブロック参照つまりINSERT。ブロック定義を参照する側であり、1定義に対して複数配置が可能な構造になっている。定義と参照の関係が理解できればブロックとは何ぞやというのがわかるはず。
 AcDbMInsertBlock複数配置可能なブロック参照。
 AcDbTable表。Excelチックな表形式のデータと思われる。HTMLで言うところのTABLEタグなのかな。ブロック参照クラスを継承しているところがポイントで、今後研究してみたいクラスだ。
 AcDbViewRepBlockReference原文の英語を日本語に翻訳。特定のビューポートに関連付けられているブロックテーブルレコードを参照するためにモデルドキュメント機能によって使用される。
AcDbBodyボディー。ACISモデルの一種。
AcDbCameraモデル空間の名前付きビュー。実体ではないな。
AcDbCurve曲線のバリエーションがあるすべての図形のベース。
 AcDb2dPolylineライトウェイトポリラインができる前のポリライン。曲線だって表現できまっせ。
 AcDb3dPolyline3Dポリラインは、2DポリラインにZ座標を加えたものっぽい。
 AcDbArc円弧。円に開始角と終了角と回り方を付加したもの。
 AcDbCircle円。中心点、半径を持った図形。
 AcDbEllipse楕円、楕円弧。径1と径2がある普通の楕円ですな。
 AcDbLeader引き出し線。文字の部分をマルチテキストとして保持していて参照方法が特殊。マルチ引き出し線ができたので、今ではあまり使われてない。
 AcDbLine線分。始点と終点だけの最もシンプルな図形。
 AcDbPolylineライトウェイトポリライン。2Dポリラインが曲線やら何やらゴテゴテした図形だったのでR14でデータ量を減らすためにつくられた図形。ふくらみはあるので円弧を表現することは可能。
 AcDbRay半直線。片側が無限に伸びる。
 AcDbSplineスプライン。広くとらえるとNURBS曲線であり、ベジェ曲線やBスプラインを包含している。
  AcDbHelixらせん。漢字で書くと螺旋。難解そうですな。
 AcDbXline直線。両側が無限に伸びる。
AcDbDimension各種寸法のベース。
 AcDb2LineAngularDimension角度寸法(2線で構成)。
 AcDb3PointAngularDimension角度寸法(3点で構成)。
 AcDbAlignedDimension平行寸法。
 AcDbArcDimension弧長寸法
 AcDbDiametricDimension直径寸法。
 AcDbOrdinateDimension基準線寸法。
 AcDbRadialDimension半径寸法。
 AcDbRadialDimensionLarge半径寸法の大きい版。
 AcDbRotatedDimension水平、垂直、指定角の寸法。最も一般的な寸法と言える。
AcDbFace3D面。4点の頂点を結んだ面で、3点目と4点目が同じなら三角の面になる。
AcDbFcf幾何公差。幾何図形によってわかりやすく表現した注記。
AcDbFrameフレーム。OLEフレームのベースクラス。
 AcDbOleFrameOLEフレーム。
  AcDbOle2FrameOLE2フレーム。WordやExcelのデータをコピペでオリジナルデータとして埋め込んだもの。AutoCAD内ではメタデータで表示している。
AcDbGeoPositionMarker地理的な場所を認識するマーカー。GIS系のオブジェクトか。
AcDbHatchハッチング。輪郭情報があって、その中に塗りつぶしや斜線や交差線を描く。
AcDbImageラスターイメージのベースクラス。
 AcDbRasterImageラスターイメージ。BMPやJPEGを図面に配置した結果。
AcDbLight光源かな。
AcDbMLeaderマルチ引き出し線。矢印部分を複数書けるもので、近頃では矢印でもこの図形になるみたい。
AcDbMlineマルチライン。多重線。折れ曲がり部に円弧を描いたりと装飾できる。
AcDbMPolygonマルチポリゴン。内部にハッチングを持っている。
AcDbMTextマルチテキスト。太字、斜体、サイズ変更、下線などマルチな形状変更ができる。
AcDbPoint点。座標一つのシンプルな図形だが、スタイルで点の形状を変えられる。
AcDbPointCloudExクラウド拡張用の点。点群データの配置するための情報で、ブロック配置情報とブロック参照の関係に似ている。
AcDbPolyFaceMeshポリフェイエスメッシュ。原始的な3次元データという理解。
AcDbPolygonMeshポリゴンメッシュ。原始的な3次元データという理解。
AcDbProxyEntityプロキシ図形。カスタマイズした図形。業種系AutoCADでも使われている。
AcDbRegionリージョン。ACISモデルの一種。閉じた領域という意味合いもある。
AcDbSection断面図形。機械図面におけるA-A断面とかで使うのかな。
AcDbSequenceEndSEQEND。セクションエンド。ブロック内の図形やポリラインの頂点が、ここまでで終わりだよということを表す。
AcDbShapeシェイプ。SHXファイル(つまりAutoCADのフォントファイル)を指定してシェイプを配置する。。SHXファイルには文字だけでなく、図形的なものもあるってことかな。
AcDbSolid塗りつぶし。3D面に似たデータ構造で、3点または4点の座標を持っている。
AcDbSubDMeshサブディビジョンサーフェス。3次元系のもの。
AcDbSurface面の基底クラス。
 AcDbExtrudedSurface突き出し面。
 AcDbLoftedSurface軌道を描く面。
 AcDbNurbSurfaceNURBS曲線の面。
 AcDbPlaneSurface平らな面。
 AcDbRevolvedSurface回転した面。
 AcDbSweptSurfaceスイープした面。
AcDbText文字。ダイナミックテキストとも呼ばれている。マルチテキストができる前はこれしかなかった。
 AcDbAttribute属性。ブロック参照、属性定義と合わせて使うと、付加属性として使える。
 AcDbAttributeDefinition属性定義。
AcDbTrace太線。ソリッドに似ていて、3点または4点の領域を塗りつぶしたもの。
AcDbUnderlayReferenceアンダーレイ、つまり下書き線。
 AcDbDgnReferenceDGNアンダーレイ。ベントレー社のMicrostationのデータ。
 AcDbDwfReferenceDWFアンダーレイ。軽量でWeb利用に特化したという触れ込みでAutodeskが開発したデータ。
 AcDbPdfReferencePDFアンダーレイ。電子ペーパーのデファクトスタンダードはPDFになりましたね。
AcDbVertex頂点の基底クラス。
 AcDb2dVertex2Dポリラインの頂点。
 AcDb3dPolylineVertex3Dポリラインの頂点。
 AcDbFaceRecordメッシュ内の面を表すメッシュポイント頂点をグループ化するためにAcDbPolyFaceMeshクラスによって使用される頂点の特別なクラス。
 AcDbPolyFaceMeshVertexポリフェイスメッシュの頂点。
 AcDbPolygonMeshVertexポリゴンメッシュの頂点。
AcDbViewBorderビューポートに関連してモデルドキュメントビューによって使用される境界エンティティを表す。
AcDbViewportビューポート。レイアウトに配置すると、モデルをのぞき込む窓になる。
AcDbViewSymbol下2つの基底クラス。
 AcDbDetailSymbol詳細シンボル。詳細図のことか。。
 AcDbSectionSymbol断面シンボル。断面図のことか。。
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