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胃カメラ

長く苦しくせつない20日間の禁酒&ダイエットを経て、
今日人間ドックに行ってきた。
昼頃に帰ってきて、昼寝をして起きたところだ。
去年の同時期に人間ドックに行った体験記を読んでみた。
そう、前回まではバリウムを排出するための下剤に悩まされていたのだ。
この経験から、今回は胃カメラを飲むことにしたのだった。
一言でいえば、恐るべし胃カメラ。
事前の予想が、あまあまだったことを痛烈に感じている。
一回目のチャレンジでは、吐き気を抑えることができず咳き込み、
涙を流しながら唾液をダラダラと流した。
看護士さんに背中をさすられながら、落ち着いてゆっくり呼吸を
してください、と声をかけられた。
何だか、自分が弱い人間になり誰かに助けられている、
そんなみじめな体験だった。
あるいは、酒を飲みすぎて食べたものを吐いているときの
苦しみと似ていた。
医者は、こりゃダメだなという感じで、挿入したカメラを引き抜いた。
おいらは胃カメラも飲めないダメ人間なのかと、少しガッカリした。
普段、社会の荒波の中で強気に生きているおいらにとっては、
新鮮な体験でもあった。
さて、二回目のチャレンジ。
これでも同様の結果なら、ダメ人間の烙印を押されてしまうのかと、
やや緊張しながら、その時を待った。
苦しさは同じようなものだが、不思議と咳き込むことはなかった。
人間は成長する生き物なのだと実感した。
グーっと奥に挿入される管の感覚がわかった。
涙を流しながら目を閉じていたら、看護士さんから画面を見るように
という指示が飛んできた。
苦しさと妙な違和感から、そんな余裕はなかったが、
目を開けて画面を見てみることにした。
自分の胃を初めて見る瞬間だった。
ピンク色の映像で、けっこうきれいだった。
小さいポリープが発見され、きっと心配いらないだろうが、
念のために組織検査をしてみようということになった。
自費で3150円かかった。
はさみのようなピンセットのようなものが画面にあらわれて、
ポリープをはさんで引っこ抜いた。
一瞬痛いのかと思ったが、内臓に痛覚はないから何も感じなかった。
こうして、20分くらいの胃カメラ検査を終わったのだった。
胃カメラの弊害を挙げておく。
検査後、2時間は飲食ができないため、
前夜9時以降飲まず食わずでいた体と精神を開放する時間が遅れる。
もちろんたばこも吸えないのだが、その病院が全館禁煙になっていたため、
どっちにしろ吸えなかったという点では同じだった。
組織検査をした結果、今日の夜はアルコールや辛いものをとることを
制限しなければならなくなった。
今夜は、20日間の禁酒から開放される記念すべきタイミングなのに...。
これを守るかどうかを、思い悩んでいるところだ。
少しは飲まないとやってられないので、きっと飲むだろう。
胃カメラ検査を受けながら考えていた。
来年はバリウムを飲もうと。
白いものが出るくらい、なんてことないさ。

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