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花束

送別会にて花束を贈った。
送別会の会場となった飲み屋の近くにある花屋を探して、
当日の昼休みに実際に足を運んだ。
花屋に行くという行動は非日常的なので、少し緊張していた。
「3000円で花束を作ってください。」
どんな目的か、贈る相手は男性か女性か、と聞かれた。
さらに、どんな花がいいかと聞かれたので、
派手な感じで、でも電車で持ち帰るのでコンパクトにして欲しいと伝えた。
お金を払い、夕方にとりに来ると伝えて、店を後にした。
送別会の幹事。
相手に何を送るかというのは悩みどころだ。
男に花という選択肢はない。
女に花というのは有力な選択肢。
今回は若い女子ということもあり、あまり悩まなかった。
しかし、花を購入して店に配備するということを一度もしたことが
なかったので、心理的なプレッシャーになったのだ。
さて、送別会直前。
会場の目に付くところに花束を置いておくのはつまらない。
しかるべきタイミングで取り出して渡すと、
贈られる側のサプライズを促せば喜びもひとしおだろう。
おいらは幹事だから、店に行くときにみんなを連れて行く必要がある。
だから、早めに行っておくということはできない。
そこで、部下に早めに行ってもらうことにした。
花屋に行って花束を受け取り、店にあずけておくよう指示した。
送別会開始後、ほどよいタイミングでセレモニーは行われた。
管理職からの花束贈呈。
ごくろうさまの一言。
みんなの拍手。
キラリと光る一筋の涙...はなかったけど。

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