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ZoneIdとWinZip

IEやメーラでインターネットからダウンロードしたファイルには、ZoneIdという印が付く。
Windows XP SP2から付いたセキュリティ機能の一つである。
NTFSフォーマットのディスク上でのみ有効で、ストリームという技術により実現されている。
ストリームはデータの流れを利用していて、ファイルサイズに全く影響しないで、
データを格納できるとのことで、たいへんやっかいな代物だ。
これに気が付いたのは、ヘルプファイル(chm)が正しく表示されなかったことがきっかけだった。
ヘルプのウインドウ自体は表示されるが、肝心の中身が「取り消されたアクション」と表示される。
ネットワーク上にヘルプファイルを配置して実行した場合と同様の現象だ。
あれこれ調べて、ZoneIdに行き着いたのだった。
ダウンロードしたファイルが実行形式のファイルの場合、
実行しようとしたときに以下のような警告メッセージが表示される。
ZoneIDの警告
赤四角の部分のチェックを外して実行ボタンを押すと、そのファイルのZoneIDが解除されて、
その後の実行時には警告が出なくなる。
ということで、「この種類のファイルであれば常に警告する」という表現は間違っている。
「このファイルは開く前にいつも確認する」が正しい。
「この種類のファイル」という表現から、ファイル拡張子ごとの設定と考えて、
あとで戻せないと困るのでチェックを外すことをためらうだろうが、
決してそんなことはないというわけだ。
詳しくは、「Vistaになっても直らなかったWindowsの杜撰な日本語訳」を参照。
ZoneIdを解除する方法は、別にある。
ファイルのプロパティの全般ページ下部に、その旨の表記をみつけることができる。
解除ボタンを押すと、ZoneIdが無効になる。

個々のファイルに対して解除するのはこれでよいが、
複数ファイルを一度に変更することはできない。
そんなときは、フリーソフトのattributerを使うとよい。
エクスプローラの機能が拡張され、プロパティ表示時に属性というページが追加され、
「ゾーン情報を削除する」ことができる。
さて、これからが本題。
インターネット経由で得たzipファイルにも当然ZoneIdが付く。
解凍後のファイルはどうなるだろうか。
やり方によっては、解凍後にもZoneIdが付加されてしまう。
・右クリックメニューで「全て展開」(Windows標準機能)
・WinZipで解凍(どんなやり方でも)
ZoneIdが付加されない方法。
・zipをダブルクリックしてドラッグ&ドロップ(Windows標準機能)
・LhacaやLhasaなどのフリーソフトで解凍(どんなやり方でも)
ZoneIdが解除されてしまうことの弊害よりも、ZoneIdが解除されないことの
弊害が大きいと考えるおいらとしては、WinZipでZoneIdが解除されないことに
大きないきどおりを感じる。
WinZipとしては、セキュリティ的な考えを優先しているのだろうが、
ZoneIdを解除して解凍できる設定があってもいいだろうに。
あらゆる設定を確認したが、それらしいものはなかった。
何とかならないだろうか。
金を払って得たソフトなだけに、悔しさが残る。

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