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インプラント

ついに念願のインプラント手術を受けた。
今年の正月、3つの目標を立てたうちの1つがインプラントだった。
ちなみに残りは、プログラムとスキー。
プログラムは着実に成果を積み重ねており、じきにまとまった形が出る。
スキーは結局行けず、年末になるか来年に持ち越しであろう。
さて、インプラント。
人工歯根とも言う。
手術時間は約2時間で、ドリルで歯茎に穴をあけて、
ボルトのようなものを埋め込むもの。
こう表現すると痛そうだし、腰が引けるかな。
実際、結構痛かったし、手術は緊張したものだ。
保険が効かないため、歯医者ごとに値段のばらつきがあり、
また歯医者ごとに技術に違いがある。
つまり、通う歯医者を間違えると大変なことになるかもしれない。
週刊誌で死亡記事が出たり、悪質な歯医者の話題が出たり、
あるいは格安を売りに宣伝広告していたり。
これは研究しなければいかん、ということで3冊の本を読み、
歯医者をネットで物色し、実際に4件の歯医者で受診してみた。
おいらが選らんだポイントで一番大きかったのは、実績。
初めて、あるいは数回しかやったことのない歯医者では信用おけない。
それから、値段。
でも、値段に関しては途中からあまり気にしないようにした。
だって、ケチって数年しか持たないような状態になりたくないから。
それなりの品質のかぶせ物にした結果、1本で50万弱にまでなったが、
今のところ後悔はしていない。
一生ものだと思えば安いものだ。
インプラントをしなければならなかった事情について触れてみよう。
乳歯が残っていて、ぐらつき、食後に痛みが数か月続いていた。
つめたいもの、あついものによって、しみるのは10年来の悩みだった。
歯の痛みというのは、身体的な苦しみだけでなく精神的にもくるものだ。
楽しみである食事における痛みの恐怖というのが、一番つらかったか。
抜いてしまえばいいという考えがあったが、場所が場所なだけに
そこに歯がないことは、まずいと考えた。
右下の奥から3番目で比較的大きな歯で、審美的には問題ないが、
食事のときに重要な位置である。
痛みが出てからは右側でかむことができなくなったので、
機能的にも意味がなくなったといえるが、
歯がなくなればその両サイドの歯が寄ってきて、
取り返しがつかなくなることを恐れていた。
しかしまあ、よく乳歯がこんなに長く残っていたものだ。
もちろん、乳歯の下に永久歯があるわけではない。
成長の過程において、永久歯が歯茎に吸収されてしまったか、
もともと存在しなかったということで、比較的よくある話のようだ。
実はおいらには、別の場所にもそういう事情で乳歯がもう1本残っていた。
10年ほど前に抜いて、ブリッジにしている。
ブリッジは保険が効くから安くあがるけれど、両サイドの歯を削ること、
根っこがあるわけではないから、両サイドの歯に負担をかけることから、
いずれダメになる可能性がある。
よって、今回はブリッジという選択肢は最初からなかった。
もうひとつ、保険が効く入れ歯という選択肢もあったが、
手入れがめんどくさいこと、入れ歯という言葉のイメージの悪さから
やはり選択肢にはならなかった。
手術は、平日の午後、会社を早退して受けた。
おとといのことだ。
手術後は、けっこうな痛みと出血があり、術後の部位は
グロテスクな状態となっていて、酒もたばこも吸えず、
もんもんとしながら早く寝た。
翌朝には、出血が止まり痛みも消えていた。
痛みの根本が消え去り、何とも晴れ晴れとした気分だった。
昨日、消毒ということで再度通院。
10年来の痛みがなくなったことを医者に報告し、
よかったですね~、と笑顔で言われた。
そして、術後の状態が順調であることが確認された。
今の状態は、インプラントと呼ばれる人工歯根が埋められているだけで、
その上にかぶせ物は乗っていない。
インプラントが歯茎に固定されるまで2~3ヵ月待ち、
それから、メタルボンドでできた歯をのせるわけだ。
歯がないので、そこでかめるわけではない。
しかし、痛みがないというのは素晴らしいことだ。
その乳歯がなくなってはじめてわかった。
ジワジワとした痛みがずっと続いていたことが。
消毒も終わったし、もうたばこも酒もいいだろうと判断し、
昨日の夜はガッツリといってみた。
24時間ぶりに、雨が降る屋外でたばこを吸ったら、
めまいがしてきてこのまま脳溢血で倒れるかと思ったくらいだ。
でも、そのふらふら感がたまらないね。
抑圧された後の解放って感じを楽しんだ。
痛みから解き放たれて、少しハイになっていたかもしれない。
ワインをしこたま飲んで、ちと飲みすぎたと思う。
翌朝の今、患部をみたら少し出血していた。
調子に乗ってはいけませんな。

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