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屍鬼

屍鬼〈1〉 (新潮文庫)

  • 作者: 小野 不由美
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2002/01
  • メディア: 文庫

文庫版全5巻を完読。
1巻につき約500ページなので、合計2500ページの大作。
妻に何度か奨められていて、5ページほど読んだことはあった。
登場人物が書いている小説の文体になじめず、
こんなのを5巻ぶんも読めんと投げ出していた。
(小説の登場人物が作中で小説を書いている。)
理屈っぽくて、精神的、宗教的、哲学的で、
ひたすら長い文章には辟易した。
文中では太字で表現されるこの小説だが、
たびたび出てきて、物語の核となるわけだけれども。
何とか100ページほど読んだら、もう止まることはなかった。
寝る前と通勤中に読み続け、1ヶ月後に読了した。
Wikipediaで振り返ってみた。
なんと登場人物が150人を超えているそうだ。
それぞれの説明を読んで、ああこんな人もいたっけなぁと思い出した。
登場人物の中では、静信と敏夫の構図がおもしろい。
おいらてきには、敏夫を絶対的に支持し、
静信はわけわからんやつと考える。
この本は、ゾンビものというくくりに入るだろう。
吸血鬼ものとも言える。
少し前にみた、インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア
頭に残っていたので、読んでいて思い出したりした。
沙子とクルクル髪少女(キルスティン・ダンスト)が、
頭の中で少しリンクした。
傑作と言っていいだろう。
過去5年間に読んだ本の中で3本の指に入る。
文庫のあとがきで宮部みゆきも絶賛していた。
ぜひ、単行本を買ったほうがいいと奨めていた。
この作品の重みを感じるには単行本のほうがよいと。
やや商業的な意図を感じた。
ジャンプスクエアで漫画化されているようだ。
直感的に読んでみたいと思ったが、登場人物の絵をみた瞬間に気持ちが萎えた。
漫画を読む年代でもないからな。

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