CAD日記

主にAutoCADのことについて書いているけど、近頃は投資系ネタに注力している。自動売買、仮想通貨、PC関係、プログラミングなど。@caddiary

DWG

ワイプアウト

投稿日:

ワイプアウトなんて言葉は、日本語ではなじみがない。
拭き取る、一掃するという意味で、サーフィンにおいては波に煽られて
ひっくり返ることらしい。
AutoCADのワイプアウト(WIPEOUT)の話題。
領域を隠す図形である。
昔はAutoCAD標準の機能ではなく、Expressツールを別に入れないと
使えないものだったが、今では標準で使うことができる。
閉じた連続線によって構成されていて、その領域の下にある図形を隠す。
輪郭図形は線だけで、円弧や曲線では表現できない。
下にあるっていうのがミソで、上にある場合は図形を隠さない。
上か下かは表示順序によって制御される。
データ構造的な話。
DXFリファレンスでは、10,20,30が挿入点で、11,21,31と12,22,32ベクトル点と
書かれているが、これらは無視してよい。
重要なのは、91のクリップ境界の頂点数と14,24の頂点座標である。
この頂点座標だけでワイプアウトは表現できる。
どうして意味のない座標があるかというと、ワイプアウトが
画像イメージの派生エンティティだからだ。
領域の中に画像を描くか、何も描かないかの違いだから、
いっしょくたにしたようだ。
画像とワイプアウトが似たもの同士というわけだが、違和感を感じる。
前述の挿入点とベクトル点だけでなく、画像固有と考えられる明るさ・
コントラスト・フェードなんて情報がワイプアウトで使えたところで
何の意味もない。
ワイプアウトは、シンプルに座標列があるだけでいいんだから、
独立した図形としたほうがよかったのではないだろうか。

-DWG
-

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

no image

dwg2018形式が決定

オートデスクさんのニュースリリース3月版 ポイントだけ引用する。 >DWG /DXF形式のバージョンが 2013 から 2018 に更新されました。 2013から5年ぶりの変更だ。 他に強化されている …

AutoCADのエンティティ一覧

ObjectARXをはじめてみようと思い立ち、AutoCADのエンティティの一覧を作ってみる気になった。エンティティ(Entity)ってなんぞやということでは実在物、実態、本体。DXFにEntityセ …

TeighaとObjectARXの相違点

ObjectARXはAutoCADのカスタマイズ環境のうちの最も高度なことができるもので、Teighaは別名ODAとも呼ばれるDWG互換CADの基盤となる環境。TX(Teigha eXtention) …

no image

線種生成モード

ポリラインには、線種生成モードという情報がある。 [システム変数 PLINEGEN] (AutoCADヘルプから引用) ポリラインの頂点での線種パターンの生成方法を設定します。 0 線種パターンを、ポ …

no image

Drawing

DWG=drawingの略称。 海外CAD事情 566号「商標ウオッチ:“俺の”DWGを返せ」を読んで、初めて知った。 drawingと言えば、図面。 こんな単純な意味合いだとは知らなかった。 CAD …