CAD日記

主にAutoCADのことについて書いているけど、近頃は投資系ネタに注力している。自動売買、仮想通貨、PC関係、プログラミングなど。@caddiary

ソフト開発

Breaker

投稿日:2005年6月16日 更新日:

以前、Layout Breakerという名前のソフトを作ろうと考えていました。レイアウトはともかく、ブレーカー、つまり破壊者です。周囲の反対により、取り下げましたが、個人的にはけっこう気に入っていて、こだわりもあったのですが、まーしょうがいないところですかね。決まった名前は、PMツール(仮名)。ソフトの機能を直接的にあらわしたよい命名だと思います。昨日、初めて売れたという報告があり、うれしくてこんな文章を書いてます。

PMツールとは、AutoCADのデータを変換するツールです。AutoCADには、便利なんだけど扱いが厄介な機能として、ペーパー空間(レイアウト)というものがあります。モデルに実寸で図形を書き、レイアウトにモデルの表示状態を覗き込む窓を開けます。この窓のことをビューポートと呼びます。例えば、レイアウトに図形の全体図を表示するビューポートを配置したり、局所的に拡大したビューポートを配置したり、図枠など書いたりします。ビューポートの表示拡大率がイコール、スケールになるわけです。AutoCADにおいて、この機能は比較的昔から存在していました。(少し前まではレイアウトのことをペーパー空間と呼んでいました。) 「AutoCADにはスケールがない」という考え方がありますが、正確には、モデルとレイアウトによってスケールは実現されています。ただ、使いにくいという考え方が支配的なためか、前記のような考え方がひろまっています。

そのやっかいなペーパー空間(レイアウト)をモデルに変換するツールです。ペーパー空間の考え方は、他のCADにはないものなので、他CADにデータを渡した場合、様々なトラブルが起きます。また、ペーパー空間の考え方自体がわかりにくいためか、単純にモデル化したいという要求が存在します。

私は、2次元CAの開発に関わっています。AutoCADは最大のライバルであり、もっとも影響力のあるCADです。PMツールは、AutoCADの市場に切り込む第一弾として企画しました。たくさん売れて、この方向性で伸びていくことを期待しています。breaker、破壊するだけでなく創造することにも、こだわっていきたいです。

-ソフト開発

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

zipcopyが設計上まちがっていることを書いたがホントにそうかを調べてみた

以下にzipcopy Ver1.07開発中に気付いたことを転記する。 いろいろ直していて気付いたんだけど、そもそものところでこのソフトの設計思想があやまっていた。 ネットワーク上のサーバーにあるファイ …

no image

KB2538242

また、VC2005再頒布可能パッケージの新しいものが出た。 昨日のWindowsUpdateでそれっぽいのが出てきたから、 もしやと思ったらビンゴだった。 Microsoft Visual C++ 2 …

no image

アプリでzip圧縮と解凍をやりたくてzlibを組み込んでみたんだけど。。

でかいファイルは、圧縮してコンパクトに扱いたくなる。 テキスト形式で定義されているファイルをアプリで読み書きする。 テキストは圧縮すれば1/5くらいになるので、その結果小さくなった ファイルをアプリの …

扱えるテキストファイルの最大行数は1億行

扱えるテキストファイルの行数の限界が1億行なのが秀丸エディター。その他⇒動作環境⇒環境にて、編集可能な最大行数が10万行~1億行で設定できる(32bitの場合は1000万行まで)。1億行のテキストファ …

PDFに捺印したけりゃコレ使え「PDFアレコレ」

こんな感じでPDFに捺印したいことはよくある。 Adobe Readerでもできるんだけど、ちゃんとした印鑑を押そうとするとかなりタイヘン。 【Acrobat Reader】PDFで簡単に電子印鑑する …