CAD日記

主にAutoCADのことについて書いているけど、近頃は投資系ネタに注力している。自動売買、仮想通貨、PC関係、プログラミングなど。@caddiary

コンピュータ全般

KB2467175

投稿日:

昨日、大量のWindowsUpdateが実施されたと思ったら、
けっこう大きめの問題が報告された。
Windows2000ユーザーが、WindowsUpdate後に、うちの
CADを起動しようとしたら、エラー出て起動できないというもの。
「プロシージャエントリポイントFindActCtxSectionStringWが
ダイナミックリンクライブラリKERNEL32.dllから見つかりませんでした。」
というエラーらしい。
Windows2000ユーザーは、以下2つのパッチを入れないほうがよい。
・Microsoft Visual C++ 2005 Service Pack 1 再頒布可能パッケージの
 セキュリティ更新プログラム (KB2467175)
・Microsoft Visual C++ 2008 Service Pack 1 再頒布可能パッケージの
 セキュリティ更新プログラム (KB2467174)
もし、入れてしまっていたら、早急にアンインストールすることを勧める。
(以下9行、2011/04/18追記)
その後の調査で、KB2467175をアンインストールするだけでは
解決しないことが判明した。
VC2005だったら、以下の手順が必要。
1.Microsoft Visual C++ 2005 Redistributable – KB2467175 をアンインストール
2.Microsoft Visual C++ 2005 Redistributable もアンインストール
3.一つ前の再頒布可能パッケージ(2010年9月のもの)をインストール
Microsoft Visual C++ 2005 Service Pack 1 再頒布可能パッケージ ATL のセキュリティ更新プログラム
ちなみにXP以上のユーザーは関係ない。
FindActCtxSectionStringWがXP以降に実装された関数だからで、
なんでそんなパッチがWindows2000に適用されてしまうのかってことだ。
おそらく、VC2005と2008とつくったアプリケーションが大抵動かなくなる。
幸いなことに、うちのCADはWindows2000を動作保証外にしていた。
もし動作保証していたとしたら、この問題をマイクロソフトに報告して、
あーだこーだと面倒くさいことになっていただろう。
つまり、この問題はマイクロソフト側のミスであると考えられ、
この後に何らかのアナウンスがされるのではないかと思われる。
しかし、Windows2000でWindowsUpdateが継続されていたという事実におどろいた。
すでにサポートの期限が切れているわけだから、とっくにWindowsUpdateも
停止されていると思い込んでいた。
ついでに言っておくと、VC2005開発者は以下のパッチを当面入れてはいけない。
Microsoft Visual Studio 2005 Service Pack 1 セキュリティ更新プログラム (KB2465367)
こいつを入れたあとにビルドした、「共有DLLでMFCを使う」としたモジュールが、
上記のKB2467175を入れていないユーザーで動かなくなる。
ちゃんとWindowsUpdateしているユーザーでは問題ないので、影響は低いけれども...。
このKBに対応した再頒布可能パッケージがマイクロソフトから配布されるのを待ち、
そいつを入れさせてから、このKBを当てたVCでビルドしたものをユーザーに
配布することで、すべてのユーザーで動作させることができる。
以前同様の問題に直面した経験があるから、今回も同じことが起きることがわかる。
けっこう当たっていると思う。
今後の動向を見守ってみよう。

-コンピュータ全般
-

執筆者:


  1. ダムダム人 より:

    初めまして。
    私のW2000PCで同じエラーがでてこまっていましたが、
    こちらで紹介して頂いた対処で戻りました。
    どうもありがとうございます。
    アップデートってこういう問題があるから厄介ですよね?
    (私の場合、AVASTと言うアンチウイルスが起動しなくなりました)
    ところでどのようなCADをお使いなのでしょうか?
    私は以前、「ベクターワ-クス」と言うソフトを使っていました。
    CADソフトの中ではマイナーに近いソフトなので
    ご存知ないでしょうね?

  2. NO NAME より:

    VMwareのゲストOS Windows 2000上で、VMwareTray.exeとVMwareUser.exeが同じ現象になりました。
    こちらの1.2.3.の対策だけでは改善せず、system32下のmfc80u.dllを古いものに変えたら起動できました。
    バージョン:8.0.50727.5592
    ↓変更
    バージョン:8.0.50727.762
    (Vistaの%windir%\winsxs内より入手)
    ※mfc80u.dllだけ古くすると他で影響でてくるかもしれませんが・・・

  3. CAD日記 より:

    ダムダム人さん、こんにちは。
    AVASTという名前は、今回の事件がらみで出てくる名前ですね。
    無料のウイルス対策ソフトとのことで、ユーザー数が多そうです。
    ともかく、解決してよかったです。
    ベクターワークスは、けっこう有名ですよ。
    もともとminicadという名前で、macのCADで...。
    この業界では、手広くやっているほうでしょう。
    私が使っているCADということでは、AutoCADかな。
    でも、使うというよりは作っているものでして、
    その作っているCADは超マイナーで、だからこそ名前は出せません。
    細く長くやっている汎用2次元のCADです。
    日本で初のWindows対応CADなんて、昔言われていたそうです。
    昔ってのは、20年くらい前の話です。

  4. CAD日記 より:

    NO NAMEさん、こんにちは。
    そうですか、改善しなかったですか。
    でも、独自に解決方法をみつけられてようで、素晴らしいです。
    今回の問題、マイクロソフトのミスだと思うのですが、
    今のところ何のアナウンスもされていない模様。
    既にサポートが切れたOSだから、そのユーザーさんもあまり
    騒がないというのもありますかね。

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