酒

壮絶な20日間の禁酒を経て、人間ドックを受けてきた。
結果は後日郵送されてくるので、まだわからない。
やりきったという達成感のあとに待っていたのは、酒とご馳走だった。


この日のために購入したスパークリングワインと
我が家の定番カルボナーラ。
思えばその日は大変な1日だった。
朝6時に起きて、下りの電車に乗った。
前日の夜8時から飲み食い禁止で、朝食も食べず、
たばこも吸わず、水も飲んでいなかった。
人間ドックを受ける施設に着いたのが8時前。
一連の検査を受け終わったのが、9時半くらい。
採血、針が刺さるのを視界からはずし、
冷や冷やしながら時間が経過するのを待った。
以前、下手な採血で倒れそうになったことがあるので、
以降採血は苦手で、いつも緊張する。
バリウム検査、発泡剤とバリウムを飲み、
グルグル回転させられたり、逆さに近い状態になった。
これにより、寝違え気味の首が悪化し、首が回らなくなった。
3回まわってください、できるだけ早く。
という指示を、まじめに受け取ったのが敗因だ。
その他、もろもろの検査を受けた。
終了後、喫煙室に駆け込み至福の一服。
流れているテレビでは、松坂が好投していた。
9対1でレッドソックスが大量リードしていたが、
6回に松坂が2ランホームランを打たれて、降板した。
勝ち星はついただろうから、まあいい結果だろう。
立て続けに4本を灰ににして、喫煙室を後にした。
10時半から食事。
野菜中心のおかずに、超薄味の味噌汁。
サントリーの黒烏龍茶をゴクゴクと飲み、
ご飯はおかわりをした。
11時に内科の診察を受けて、人間ドック終了。
若い医師で、頼りなかったのが印象的だ。
年寄りで高圧的なのも嫌なものだけど。
家に着いたのが、12時半くらい。
バリウムを排出するための下剤を2錠飲んだ。
バリウム検査で痛めた首が悪化していたので、
ベットに直行して即、昼寝。
首の痛みから安らかな眠りとはいかなかったが、
それなりに体の疲れがとれ、爽快な目覚めだった。
まだ4時くらいだったが、腹は減っているし、
待望の酒が待っているので、夕食の準備を始め、
5時には飲み始めた。
スパークリングワインと赤ワイン1本ずつ。
久しぶりのアルコールは格別であり、
酔っ払うというのはこういうものかと、懐かしくもあった。
カルボナーラ、豚肉のソテー。
8時前には眠くなり、床に着いた。
幸せだったのは、ここまでだった。
夜中12時に、気分が悪くて目覚める。
昼に飲んだ下剤が効いてきたのだ。
クラクラしながら、トイレに3回駆け込み白いものを出した。
便意はなかなか止まらず、3時くらいまで眠れなかった。
6時に起きたが、まだ腹の調子は悪い。
たらふく飲んで食べたものが、即座に出て行ったのは
それはそれでよかったかもしれないが、
そのために受けた苦しみは大きなものだった。
首は痛めるし。
バリウム恐るべし。