CAD日記

主にAutoCADのことについて書いているけど、近頃は投資系ネタに注力している。自動売買、仮想通貨、PC関係、プログラミングなど。@caddiary

BricsCAD

BricsCAD デベロッパーセミナー 2022参加報告

投稿日:2023年1月4日 更新日:

もうずいぶん時間が経ってしまったが、今後注力していこうという分野なので以下で振り返ってみる。
開催日時:11月17日(木)16:00-17:30
開催方法:無料ウェビナー(Zoom)
主催:Bricsys Japan
アジェンダ:
・Bricsys Japan ブランチの立ち上げ
・これまでの Bricsys, BricsCAD
・Bricsys Japan デベロッパー コレクティブ(開発者登録)
・BricsCAD V23 の新機能

【日本ブランチ設立】
日本でBricsCADと言えば、販売代理店の図研アルファシステムだったが、日本法人を立ち上げたとのこと。正確には日本ブランチと呼んでいて、ライカジオシステム(世界的な測量機器メーカー)内の一部門。その上位企業にはHexagon(ヘイキサゴン)というスイスメーカーがあり、BricsCADをとりまく環境が変化している。
セミナーでは、日本人2名(カントリーマネージャー、コンサルタント)がスピーカーとして現れて、こういった背景のことも詳しめに説明していた。このカントリーマネージャーがソフトバンクC&S出身であることが興味深く、今後の日本での展開が大いに期待される。とは言え、外資系なのでダメだったらあっさりと引くというドライな姿勢もあることだろう。

【アプリケーションストアの存在】
BricsCADベースで動作するアプリケーションを販売または紹介することが可能。世界中の様々なアプリが登録されており、なかにはフリーソフトもあった。日本のアプリはまだ載っていないため、ここに何かしらのアプリを登録することを検討してみたい。
先日Bricsysにテクニカルな問い合わせをしていた関係上、おいらのデベロッパーコレクティブ(開発者登録)が済んでおり、アプリケーションストアへの登録はいつでもできる状態になっていた。

【AutoCAD互換CADの勢力図変化】
セミナーで触れたことではなくおいらの考察。日本で展開している互換CADはいくつかあって、その勢力地図が変わってきている。元祖がIJCADだが、最近影響力が落ちている印象。日本発祥ということで、日本人の受けはよく中堅ゼネコン(戸田建設など)で地味に使い続けられているが、AutoCADの低価格化の波をもろにかぶって、販売が低調になったものと思われる。
BricsCADは、先に説明した日本ブランチ立ち上げなど世界的企業をバックヤードにこれから伸びていきそうな気配。
ARESとZWCADに新たなニュースはなく、日本市場での立ち位置がせまくなっている印象。

【V23新機能】
AIアシスト、Qtデザインのような先進的なものから、ダイナミックブロックコンバータ・パラメトリックブロック化など数多くの強化が行われた。LiteとPro版の2次元CAD機能だけでなく、今後注目していきたいのはMechanical。ACMとは違って、ちゃんとした3次元CAD機能を持っており、簡易版のSOLIDWORKSという説明もあった。他にBIMやモデリングの機能まであり、ワンプラットフォームで様々なCADの機能を提供する。おいらが関わる2次元CADからみた連携する3次元CADはSOLIDWORKSの一択であるが、今後こういった廉価版の3次元CADとの連携を模索してみたい。

【CADの高速動作とLISP】
ハイパフォーマンスCADというのがBricsCADの売り文句。今回のV23でも高速化を図ったとのことで、特定動作やLISPでの高速化が地味に行われたそう。LISPと言えば、互換CADでちゃんとLISPに対応しているのはBricsCADだけらしい。AutoCADで長年培われてきたLISP資産を今後も生かしていくならBricsCADの一択となるのだろう。LISPが伝統的な関数型言語であることは知っている。神の言語とも呼ばれており、神様が6日間で世界を造るのに他の様々な言語を使わずにLISPを使ったからだってさ。引退までには、LISPとはなんぞやというところに踏み入ってみたい。

-BricsCAD

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