外が騒がしいと思って、ベランダから外を覗いてみた。
カラスが3羽ほど集まっていた。
カラス以外の鳥が1羽いて、カラスに囲まれていた。
攻撃されていた。
攻撃に対して、威嚇するように激しい声を出していた。
キェー、キェー、キェー!
カラスに食われちまうのか。
かわいそうだが、俺には何もできない。
助けに行って、カラスに襲われて大怪我する自分の姿を
想像してしまったので、何もしなかった。
しばらくして声が聞こえなくなったので、ベランダに出てみた。
もうカラスはいなかった。
よく見るとあまり見かけない鳥だった。
写真を撮ってみた。
たか、わし、コンドル、そんなたぐいの鳥だった。
猛禽類。
食物連鎖の頂点。
吉川晃司の曲が頭に浮かんだ。
ネットで調べたところ、これに近いなというのを発見。
アカアシチョウゲンボウ。
はやぶさの仲間、とのこと
たぶん、飼われていたのが逃げ出したのだろう。
いくら体が小さいとはいえ、カラスごときには負けないだろうが、
飼い慣らされて満足に飛ぶことも出来ないのか。
しばらく、そのあたりにいたが、気が付くといなくなっていた。
遠くから、キェーキェーキェーという声が聞こえた。