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日本橋、茅場町、八丁堀といった思い出の地を訪ねた上で、初めての築地市場

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さかのぼること24年。おいらは某販売店の営業マンだった。SEとして入社した会社で、研修という名目で1年もの長きあいだ営業職をやっていたのだ。中央第一というエリア名で中央区の大手企業向けのパソコン営業をやっていた。おいらのテリトリーが日本橋の一部と茅場町と八丁堀だった。毎日そこらをうろついていて、でもそんなに用事があるわけじゃないので、そこらをほっつき歩いていただけだった。最初のうちは持たされた顧客があるわけではなかったので自ら開拓しなければならない。飛び込み営業ってやつだ。それがいやでいやで、でも全くやらないわけにいかないので、日に1件くらいは飛び込んでいたと思う。ほぼすべて門前払いされるという状況のなか、極まれに話を聞いてくれて、その中のほんの一部の会社が何かを買ってくれた。と言ったって、パソコンやレーザープリンターを1~2台程度のもんだ。

成功体験を一つだけ。兜町にある偕成証券という中堅証券会社(今はもうない)。日本の企業はまだPC98を使っていた時代だった。DOS/Vは徐々に広がって来ていて、COMPAQが企業向けに格安PCをキャンペーンで売り出していた。そのチラシを持って飛び込んでみたら、システム担当の人が手が空いていたようでチラシを受け取ってもらえた。後日電話が入りそのPCを自宅用に買いたいと行ってきて実際に買ってもらえた。しばらく経ってから、会社で使うUNIXマシンをまとまった数買うからと連絡が来た。おいらじゃそんなの説明できないからとUNIX担当営業に引継ぎ、その後おいらは何もしていないが1千万円規模の販売になったそうだ。きっかけを作ったということでおいらにもポイントが入って、その年の営業レースの新人賞の末席に名前が載った。その証券会社の担当者がいかにもシステム屋って感じの地味なオヤジだったんだけど、ある時昼メシいっしょに食おうよってことになって、近くの柳川を食わせる店に連れて行ってもらって恐縮しながらいっしょにドジョウを食って、おごってももらった。オレは何もやってないんだけどなと思いつつ、営業ってのはこういうラッキーもあるんだなと思った。

やりたくないことをやらなければならないという苦痛は大きく、また社内の人間関係もめんどくさかった。営業ってのは成績がすべてだから、売れている営業はスター扱いで売れない営業はゴミ扱いだった。SEだって技術力がなければダメなわけだからある意味同じなんだけど、やりたくない営業という仕事で勝負したくなかった。当時いっしょに働いた人間の名前や顔は今でも覚えていて、大半がおいらから見ると悪い人間だった。ただ一つだけ最高の出来事があった。2つ上の先輩の結婚式の二次会に呼ばれて、少し遅れて店に着いたら席がくじ引きで座った席の隣に新婦の友人がいて、今ではおいらの妻になっていて、今結婚23年目を迎えている。そんな出会いがあったこと以外では、営業をやっているなかでストレス耐性と人間力を得た。つらかったけれども得るものは大きかったということだ。なお、結婚式の二次会に呼んでくれた2つ上の先輩は、年に一度くらい会社で会うことがあって、仕事上のいい思い出はないけれども妻との出会いを演出してくれたということで恩人扱いをしている。

前置きがずいぶん長くなってしまった。日本橋で電車を降りてまずは兜町にむかった。東京証券取引所。当時すでにバブルははじけていて証券不況な感じではあったけれども、IT化はまだまだの状況だったから対面販売が主流。証券会社にはお客さんがそこそこ集まっていたように思う。東証は何とも威厳のある建物でザ・伝統って感じ。

東証近くの宮川という有名なやきとり屋さんらしい。11時半時点で行列状態。こういう店を見ると前述の柳川の店を思い出すなぁ。残念なら名前も場所も覚えていない。

新川の公園。このあたりには公園がほとんどないので、ここで一休みして弁当食ったりしていた。ここのベンチでひがな一日ボーっと座っていたいと思ったこともあるけれども、他の営業仲間も利用するからあんま長居はできないのだ。だからそこらをほっつき歩いていたし、電車に乗ってちょいと遠くまで行って戻ってくるというルーチンをこなしていた。東西線で西船橋まで行って戻ってくるというのが定番だったかな。ずっと座ってられるし、誰にも見られることがないってのがメリットw。

当時自分が担当していた会社を探してみて唯一見つかったのがココ。誰かが担当していたところを引き継いだんだけど、けっこうここに通った覚えがある。何を売ったかはぜんぜん覚えてない。よく覚えているのは電話すると受付らしきの女性が「ダイ、ホーケンセツです」って妙なイントネーションと高い声で答えていたこと。

大豊建設のすぐ前の永代橋。この先はテリトリー外なので行ったことはない。今回行ってわかったのはこの橋のたもとが緑地帯になっていて公園やベンチがあるってこと。今回はここで缶コーヒー飲んで一休みした。当時も使えばよかったなと。

以上で24年前営業体験振り返りツアーは終了の予定だった。小一時間あるいて疲れたので電車乗って帰ろうと。。着いた駅は八丁堀。JRだと京葉線だから東京駅からとんでもなく歩くことになるのでパス。日比谷線に乗ってどこまで行こうかと考えて、東銀座で浅草線に乗り換えるってのが最短だとわかったが、乗り換え面倒だなと思っていたところに路線図に築地という駅を発見。築地市場で昼メシ食って、大江戸線で大門まで出るというプランが一瞬にして成立。

平日の昼だっつーのに人人人。リタイアした老年夫婦や外国人の観光客が群れをなしていた。今年の夏には豊洲に移転しちゃうってんだから今のうちに築地を体験しなきゃね。おいらとしても築地市場初体験だった。

並んでなくてスルッと入れそうな店で海鮮丼1500円くらい。1人でいいもの食ってもしょうがないので最低ランクのものにしといた。3000円クラスのものだったらきっとうまいんだろうけれども、あーうまかったねぇって話し合えるときように、そういうものは取っておくことにした。

場内。場内に入るには、なんか手続きがいるんじゃねぇかと思い込んでいたけど、なんもなくてもスルッと入れた。場内の魚がし横丁は行列のできている有名そうな寿司屋があって盛況だった。場外とは雰囲気がぜんぜん違っていて、働く人がたくさんいる中で観光客は少ない感じだった。ここに吉野家(牛丼屋)の一号店があるってことをはじめて知った。ここにしかないネギだくだくという注文方法があるらしいが、いくら一号店っつったって築地に来て吉牛食うという選択はない。

家を出てから戻ってくるまでは3時間くらい。営業時代に過ごした地を再訪するという野望を果たしつつ、初めての築地市場を満喫できた。前半は個人的な思いを実現したものなので1人で行くべきで全くもって間違いはなかった。後半の築地市場は1人でもぐもぐ食ってうろついただけなのでつまらんかった。今度は誰かといっしょに来て、一度は来たことある場所として同行者を案内してあげよう。

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