新型コロナが日本で話題になったのが2020年1月中旬くらいだった。武漢とその周辺で原因不明の肺炎が流行っていると。2月にはクルーズ船で大変なことが起きているという報道があって、続々と感染者が出た。3月はご存知の通り、イタリア・スペイン・アメリカ(ニューヨーク)で爆発的な感染拡大がおきて、この4には全世界を巻き込んだ騒動となっている。
コロナによって世界が変わろうとしている。3月末くらいののオリンピック延期決定までは、日本国内に楽観的な雰囲気があって、まぁ夏までに終息するでしょって感じだったが、そこから日本でも感染者が日々増えていって、ついに1万人を超えるところまできた。死者が150人程度と、他国にくらべると率が低いのは救い。コロナってカゼの一種で、カゼの特効薬ってないんだよね。。だったら新型コロナもワクチンや特効薬はできないじゃん。。なんて不安が募ってくる。不安なことはいろいろあるし、でも今後に期待できることもあるわけだから、整理してみよう。
・新型コロナのワクチンはできるのか?
短期的にはワクチンができないのが確実視されている。特別早くできたとしても1年後と言われてていて、仮にできたとしてもワクチンによる免疫持続が短いものとなる可能性がある。インフルエンザがそうで、5か月程度しか効かない。新型コロナの再発って話がちらほらニュースになっているので、もっと極端に短いことが想定される。直りきってなくて再燃しただけならいいんだけど。。治療薬は大いに期待できる。日本のアビガンが治験プロセスを開始して、既に200万人分を備蓄している。ただ、これは重症化した人を治療するものなので、重症化した人が多くなれば医療崩壊でタイヘンなことになる。やっぱワクチンが必要なんだけど、まだまだ先になるだろう。インフルエンザを例にして、あたたかくなれば鎮静化するなんて楽観的な考えもあったが、南国でも流行している状況なのでその期待は崩れさっている。
・集団免疫をつけて終息させるなんて考えは幻想だった。。
集団免疫はイギリスのジョンソン首相が提唱したことで大きな話題になったが、その後すぐに撤回している。60%程度の人が感染して免疫を持つようになれば、残りの免疫を持たない人に感染が及ばなくなるという考えだったが。なぜかといえば、イタリアの例を挙げればわかる。感染者17万人に対して死者2.3万人。人口6000万人の国民の0.28%が感染しただけで、医療崩壊で国がひっくり返るような状況。60%が感染する過程で法治国家として成り立たない事態になるのは間違いなし。ウォーキングデッドのような世界観になってしまうのではないか。ゾンビはでないけど。
・飲食業、観光業、インバウンド効果、海外進出は今後どうなる?
飲食業はテイクアウトで生き残れる企業があっても、需要と供給の関係で多くの飲食業は廃業となる。この先最低1年、観光業はまったく成り立たない。個人の海外旅行なんてもってのほかだし、都県から外に出るだけで問題視されている昨今の状況。オリンピック目当てに乱立した宿泊施設は相当ヤバイし、航空会社は一度倒産させて国有化するしかない。円高による割安感で世界中から押し寄せていた外国人はすでに消滅していて、インバウンド効果はゼロ。企業としての海外進出はできず、今進出しているところも撤退していく。近いうちに各国で抑え込みが成功したという前提だとして、外国に入国した段階で14日間の隔離あり。現地での仕事が終わって日本に戻ってきても同様に14日間の隔離。合計約1か月の隔離生活を前提とした海外出張なんてありえない。1年以上の滞在が前提ならいいけど、コロナ前のスピードアップしていたビジネス感覚ではやっていけない。
・新型コロナウイルスは人工的に作られたか?
武漢ウイルス研究所は、アジア最大のウイルス保管施設であり、病原体レベル4(人から人への感染の危険性が高いウイルス)を扱える施設だ。海鮮市場から広まったという当初のニュースは、野生動物を取引しているエリアの複数地点から新型ウイルスに関連するサンプルを採取したというものだった。映画コンティジョン(2011)のエンディングでは、豚とこうもりの不幸な出会いが感染源となったことが明らかになっている。偶発的なものでしょうがないじゃん、という情報操作だとしたら大問題。中国から発生して今中国だけは終息のきざしをみせていて、世界に対して影響力を持とうとしている状況から、誰が得したのかといううがった見方が出てくるのは当然。それを狙って、意図的なウイルス流出をしたとまでは言わないが、研究所内で不幸な偶然が重なって研究中の新型コロナウイルスが流出したという仮説はくすぶっていた。トランプさんが、新型コロナは研究所から漏れた可能性があるので調査しているというニュースが出た。ノーベル賞受賞者であり、HIVの発見者としても知られているカリスマ的な生物学者、リュック・モンタニエ氏が「新型コロナウイルスは中国で造られた人工ウイルス」と結論づけた。現時点ではエビデンスがないので事実だと言い切ることはできない。武漢に国際的なチームが入って調査をすればわかることだ。それを中国が許すかどうかはわからん。仮に、研究所から流出して隠ぺいするべく市場を発生源としたことがわかったら、中国の国際的な信用は失われる。GDP第2位の中国と第1位のアメリカの関係性は最悪になり、世界を巻き込んだ騒動に発展する。そんなとき第3位の日本はどうするのだろうか。。白黒はっきり付けずにグレーな状態のままが一番平和なのかもしれない。
・日本の感染者が少ないのはなぜか?日本人のすごさを世界に知らしめよう!
日本語という言語と国民性が関係している可能性が高い。他国にくらべてPCR検査の数が少ないので、まだ何とも言えないが、死者数が格段に少ないことから有力な説と考える。日本語は破裂音が少ないから、つばを飛ばしたり息を強く吐き出すことがない。中国人みたいに怒鳴り合うような会話をしないし、控えめな性格の人が多く、全体の調和を大切にする。個性がないとか押し出しが弱いとか、悪い意味でとらえられがちだったが、こんなときに役立つとは思わなかった。クルーズ船の扱いで世界から非難を受けたってこともあって、初期の頃からコロナに敏感だったというのも功を奏した。これからPCR検査を増やしていく過程で、日本および日本人への評価が明らかにされていくだろう。
・テレワークが劇的に推進されていく!
コロナ前に働き方改革なんてことを言われていたが、そんな動きは微々たるもので、コロナ蔓延中の今になってみんながテレワークに注力しだした。人との接触機会を8割減らすという目標を達成するには、出社なんかしている場合じゃない。満員電車が隠れコロナ発生の温床。医者や建設現場みたいにそこにいかないと仕事が成り立たない人は必ずいるが、全人口における割合は少なく、会社に勤めるデスクワークの人は絶対的にテレワークが可能。おいらが勤めるソフトウェア会社なんかその最たるもので、こんなきっかけでもないと一歩踏み出すことはなかったはず。机をならべて同じ空気、同じ雰囲気を感じながら何かあれば対面で話をすることが大事だ。。なんて古い考え方の管理職がいるかもしれないが、そんな考え方に固執しているなら退場していただこう。チャットやWeb会議でコミュニケーションとって、サクサクと仕事を進めていくことはおいらの仕事の仕方に合っている。リアルな会議や電話あるいは対面でのやりとりで多くの時間を奪われるのはもうたくさん。オンライン会議のサービスを提供しているZoom社は、今後伸びるに違いない。マイクロソフトのTeamsやSkypeもしかり。自宅で仕事をするために必要となるノートPC、Webカメラ、ヘッドセットが品薄になっていて、特需が発生している。VPNなんかのセキュリティが高い通信方法が多く使われるようになったりと、IT業界もこれからずいぶんと変わっていくだろう。リモートワークのためのハードおよびソフトにいち早く注目して、そこらの技術力を持つことがアフターコロナの世界で活躍できるSEのベースとなる。
なお、おいらの上記考えは、以下ブログからの強い影響を受けていることを書き添えておく。
サトウヒロシ(投資家)氏のブログ