足が速い人の代表がアキレス。
ギリシャ神話の英雄だと。
アキレス腱のアキレスでもある。
亀は足が遅いというのは定番。
日本で言うところの「うさぎと亀」の亀。
有名なパラドックス。
パラドックスとは?
「一見すると筋が通っているように思えるにもかかわらず、
明らかに矛盾していたり、誤った結論を導いたりするような、
言説や思考実験などのこと。」(Wikipediaから引用)
アキレスと亀が競争をする。
ただ、アキレスのほうが圧倒的に足が速いわけで、
亀にハンデをあげないと、勝負にならない。
アキレスのスタート地点を、
亀のスタート地点よりも後方にして、よーいドン。
アキレスは、いつまでたっても亀に追いつくことはできない。
という話。
亀は競争前に言う。
「アキレス、君は僕に絶対に追いつけないよ」
理由。
アキレスが亀に追いつくためには、
まず、亀のスタート地点まで到達する必要がある。
アキレスが亀のスタート地点に到達したときには、
亀は亀のスタート地点から少し進んでいる。
つぎに、アキレスが亀のいる地点まで到達すると、
亀はまた少し進んでいる。
さらに、アキレスが亀のいる地点まで到達すると、
亀はまたもう少し進んでいる。
何度繰り返しても、アキレスは亀に追いつくことはできない。
アキレスは自信を失う。
今まで競争では誰にも負けたことがないのに...。
亀は、笑い転げる。
現実には、そんなことはありえない。
理屈上のお遊び。
アキレスが亀に追いつくまでを、無限回数に区切ったに過ぎない。
自分で無限に区切っておいて、無限だから無理という結論を導く。
また、「アキレスが亀に追いつくまで」を基準にしている時点で、
追い越すということはありえない。
例えて言うと、以下の足し算を永久に続けても1にはならないということ。
1/2+1/4+1/8+1/16+・・・・・
この記事を書くにあたり、以下の本をひっぱり出してきた。
短編集で、しかもアキレスと亀について書かれているページは
4ページほどに過ぎないけれども。
清水ワールド全開ですな。