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AutoCAD 2019が互換CADへ仕掛けた罠「STUDENTDRAWING」

投稿日:2018年4月7日 更新日:

【2018/12/22追記】
純粋にAutoCAD学生版について知りたいひとは、以下の記事を読んでね。
AutoCAD学生版について知りたければココを読め

AutoCAD 2019の新しいシステム変数「STUDENTDRAWING」。
「図面がオートデスクの学生版製品で保存されたかどうかをレポートする」ってことで、値が1の図面を開くと学生版だぜって警告メッセージが出て、オートデスク学生版で作成されたことを明示するスタンプとともに印刷される。当たり前だけど、このシステム変数をAutoCADからは変更することができない。こんな仕組みをAutoCADが導入するのは構わないが、この結果として互換CADが作成するDWGが学生版で作成した図面になることが判明。全部ってわけではない。2018形式のDWGにしたものをAutoCAD 2019で開いた場合だけ。つまり、2013形式以前やDXF、AutoCAD 2018以前ではあれば問題ないということ。

互換CADとは、DWGやDXFをネイティブで扱い操作感も同じようにしたAutoCADの廉価版CADのこと。AutoCADのマネをしたCADだから、あんまり強いことを言えないのは事実。そのエンジンがTeigha(ティーガ、旧OpenDWG)。互換CADだけでなく、AutoCAD以外のCADがDWGやDXFを読み書きする際にも使っていて、Autodesk社以外のCADはみんなTeighaを使っているんじゃないかな。この問題に対処するにはTeighaを作っているOpen Design Alliance社(以下ODA社)の対処を待つしかない。

罠とまで言い切ったのには理由がある。AutoCAD 2019は、TrustedDWGではないDWGつまり互換CADが作った2018形式のDWGをロードする際に、STUDENTDRAWINGを1とするようにした。普通に考えれば、学生版AutoCADで作った場合だけ1にすれいいわけだが、いやいやこの際互換CADにダメージを与えるための方策としてこのシステム変数を使っちまおうと考えたんじゃないか。DWGは誰のものかって話が10年くらい前にあったが、その蒸し返しをしようとしている?

Teighaのサポート掲示板にはまだSTUDENTDRAWINGの問題報告がされていなかったので、おいらが昨晩投稿しておいた。ODA社はどうするだろうか。Teighaの内部構造をいじればSTUDENTDRAWINGを0にすることはそう難しくないはず。そんな改修をしたものとして4.3.3を近々出すはず。しかし、ここにはAutodeskとの訴訟リスクがある。いやちょっと考えすぎか。学生版AutoCADは無償で使えるものってことだから、いくら廉価版とは言え金払って売っている製品であり、その違いを明らかにするためにTeighaを改修をしても問題ないと言える。単なる嫌がらせ程度の話であり、Teighaの改修をさせてちょいと手間をかけさせてやろうって感じなのかもしれない。サポート掲示板の回答が待ち遠しい。

【2018/4/14追記】
ODA社の回答は以下の通り。
We are working on this problem. Hope to fix it in nearest release.
「この問題に取り組んでいていて、近いうちに対応したい。」
4.3.3を近いうちに出してくれると期待しておく。

【2018/4/21追記】
ODA社から「5月初旬にリリースする版で既に直した」という連絡あり。以下どう直したかの説明を原文と翻訳結果で記す。
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AutoCAD 2018 and 2019 have the same file format. Version is kDHL_1032. Maintenance release is 4 for 2018 and 55 for 2019.In AutoCAD 2018 format of storing maintenance release version was changed and Teigha treats it incorrectly.It also incorrectly treats “educational version” flag saved in drawing.In AutoCAD 2019 “Student Drawing” message box was added so the problem was noticed.
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AutoCAD 2018と2019は同じファイル形式を持ってる。バージョンはkDHL_1032だ。メンテナンス・リリースは2018が4で2019が55だ。AutoCAD 2018で保存するメンテナンスリリースの形式が変わり、Teighaはそれを誤って扱ったし、図面に保存される“educational version”フラグもまた誤って扱った。AutoCAD 2019の“Student Drawing”だというメッセージは、この問題に気付いたから出されるものだ。
--------------
つまり、Teighaが2018形式で図面を保存する際にメンテナンスバージョンを間違ったってことだろう。いまいちすっきりしないが、AutoCAD 2019が仕掛けた罠というのは誤解だったということにしておく。

-AutoCAD

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